子犬を飼い始めたら

人と同じく、犬にも最初から良い習慣を身につけさせる事が大切です。何も教えずに悪い癖がついてしまったら、直すのには時間もお金もかかります。子犬の時期に人間社会でのマナーやルールを教えていれば、あなたの愛犬は誰からも愛される家族の一員になれます。「犬があなたの家族なら、しつけるのは飼い主の責任です。」

 

1.犬のストレスを減らすために、すぐに社会化を始めよう!

    犬は生後3ヶ月で人間の年齢ではおよそ5歳、6ヶ月で9歳。⇒でも精神年齢は幼児です。

    もっとも社会化が促進される時期は、生後5ヶ月頃までです。⇒この時期までは何にでも興味を示す。

    犬は怪しいとか怖いとか感じる判断基準が、人とは違います。⇒サングラス、帽子、杖を持つ人など。

    人間(子ども、大人、老人の男女、特殊な服装の人)。他の動物(犬、ネコ、家畜、鳥など)。乗り物(自転車、ベビーカー、車椅子、各種の車など)。室内の物(掃除機、モップ、動くオモチャ、傘など)。場所(商店街、ショッピングセンター、公園、海、他の家など)。音(呼び鈴、花火、雷、サイレンなど)。

    社会化は、犬の心の病気を予防するワクチンです。⇒社会化は成犬になっても続けましょう。

 

2.良い子に育てるための、しつけのヒント

    優しく、穏やかで、尊敬されるリーダーとして常に一貫性を持って犬と接する。

⇒犬は幼児と同じです。飼い主が全てのことに、親としての責任と主導権を持って下さい。

    飼主が興奮すれば、犬も興奮します。逆に飼い主が穏やかに接すれば、犬も穏やかになります。

    犬にとって、出来るだけストレスの少ない生活環境を考える。

⇒毎日の散歩や遊び、運動などを通じて、飼い主や他人、他犬とのコミュニケーションをはかる。

    犬には犬の習慣やルールがあり、人間が決めた善悪や社会ルールは、犬には分かりません。

⇒人間でも国や歴史、文化が違えば善悪の基準や社会ルールも異なります。

    噛む、吠える、どこにでも排泄するなどは、犬にとっては正常な行動であることを理解する。

⇒これらは犬が生きていく為に、生まれつき持っている正常な行動です。

    言葉やルールが分からない犬を叱る前に、何が正しいことなのかを教える⇒正しい行動を誉める。

⇒悪意のない犬の正常な行動を叱っても無駄です。正しい行動を誉めて教えましょう。

一日中興奮したり、いたずらをする犬はいません。静かにしている時に注目して褒めましょう。

    出来るだけ犬を叱らなくて済むように、家庭環境を整える。

⇒犬の目線で室内を片付ける。ゴミ箱にフタをする。犬が届く範囲に食べ物を置かないなど。

    飼い主が監視出来ないとき、排泄や噛む・かじるなどのしつけが出来てない子犬を室内で自由にさせて排泄の失敗や、いたずらの楽しみなどを経験させない。⇒サークルやハウスなどで居場所を制限する(親が見てないのに、よちよち歩きの赤ちゃんを自由にさせないのと同じです)

    愛犬への指示や合図は簡潔な言葉や動作で、家族内で統一する。

⇒オイデ、オスワリ、フセ、マテなど指示語は家族で同じ言葉や動作を使う。